無意識のうちに、「被害者であり続けよう」と思ってしまうことは多い。
実は、「恨み(うらみ)」というのは、なかなか手放せない。
なぜなら、それを持っている状態が心地よくなるから。
仕事や私生活でどんな失敗をしても、
すべて「昔、あいつが俺に○○をしたからだ!」と言い続けられる。
「今の人生がうまく行っていないのは自分のせいじゃなく、あの過去のせい」
と逃げ続けられるので、恨みは決して手放さない。
中年の引きこもりとか、こういうことが心の根底にあるのだと思う。
「俺がこの年になっても働けないのは母親が俺に○○をしたせいだ」
みたいな感じ。
泣いているうちに、
「あなたは可哀想だね」と慰める人も出てきたり、
「被害者なんだから優遇してあげなきゃ」ということもあったりして、
ますますその立場が美味しく感じる。
しかし、そのウラミを抱えている状態だと、それが重みになって一歩も動けなくなってしまう。
恨みは早いうちに手放したほうが身軽になって選択肢が増えるのだ。