人間は情報を調べる時に、
結論から逆算して調べる傾向があるそうな。
「○○の真実を知りたい!」というより、
前提として
「○○は□□に違いない!」
という思い込みが最初にあり、それをより信じるために、
「その裏付けを探そう!」
という感情になる。
そうすると、自分が信じたい情報に辻褄が合うものだけを取捨選択してしまうので、
あら不思議、まるでそれが間違いのない真実のように思えてくる。
これは何にでも当てはまる。
・アイドルのAさんが嫌い!
↓
・きっと他の人もそう思ってるに違いない!
↓
・「A 嫌い」で検索するといっぱい出てきた!やっぱり嫌われてるんだ!
逆にも当てはまる。
・アイドルのAさんが大好き!
↓
・きっと他の人もそう思ってるに違いない!
↓
・「A 大好き」で検索するといっぱい出てきた!やっぱり人気あるんだ!
インターネットが普及してから、個人でも世界中に情報発信できるようになった。
現実世界では少数派ほど声が大きいが、
ネットでは少数派ほど書き込みの量が多い。
問題なのは、その情報に何の根拠も裏付けもないということ。
こうなると、感情的に決めたことが、
(都合の良い)証拠で固定化されちゃうんで、
何を言っても聞く耳持たなくなる上、
反論する相手にも攻撃的になってしまう。
アメリカが嫌い!!
↓
アメリカのやることは全部陰謀がらみに違いない!
↓
きっとアポロも月に行っていない!
↓
ネットを見ると証拠がたくさん出てきた!
↓
月着陸を信じてるやつは真実を知らないバカ!!
というかんじ。
さて、これは投資でも同じことがあって、
例えば短期投資してるときは、
現金を持っておくより何かの銘柄に投資しておきたい、
と思いがちになる。
そのため、
「このお金を投資する」
という結論が先に固まっており、
その根拠を無理やり探してしまう。
そうすると、今この銘柄に投資しないのはバカだと思えるほど素晴らしい情報が集まってくる。
そうではない情報があったとしても見えてこない。
こういうときは、決断の前に一晩ぐらい開けて、情報を客観的に見るのが大事。
あと、情報を発進する側が
「○○は□□だと信じさせたい」
という人を相手に、
それに合致する情報のみを発信することで、
いかにもそれが間違いのない真実であるかのように思わせることも可能ということ。