本当の「理解」とは?知識が腑に落ちる3つの段階
「知る」にも段階があります。 個人的な見解ですが、「知る(理解する)」には3つの段階があると思っています。
知識が腑に落ちる3つの段階
- 第1段階:知識として知っている状態
- 第2段階:経験として知っている状態
- 第3段階:「腑に落ちた」状態
チョコレートでわかる理解の段階
理解の段階をわかりやすくするために、チョコレートを例にして説明しましょう。
第1段階:「チョコレートは甘いらしい」
本を読んで、「チョコレートは甘いらしい」と知識として知っている状態です。
第2段階:実際に食べて甘さを体験する
実際にチョコレートを食べて、その甘さを体験した状態です。 ただし、この段階でも「自分のもの」になったとは言えません。
第3段階:腑に落ちる
チョコレートが胃(腑)に入り、消化・吸収されて自分の血肉になる状態です。 この段階になると、その甘さの本質が腑に落ちて、自分自身の感覚として理解できるようになります。
多くの人が第1段階で止まる理由
残念ながら、多くの人が第1段階で止まってしまいます。 本を読んだり人から話を聞くだけでは、まだ「分かったつもり」にすぎません。
「経験していないのに、知っているつもりになる」これが最も危険な状態です。
この状態では、たとえその知識が正しくても、理解が浅いため本質を捉えきれません。
第2段階:経験することで得られる価値
第2段階の「経験する」というステップは非常に重要です。 この段階で得られる体験は、知識を深め、次のステージに進むための土台になります。
第3段階:「腑に落ちる」瞬間
とはいえ、経験したからといって必ずしも腑に落ちるわけではありません。 何度も同じ経験を重ねる中で、ある日突然「そういうことか!」と気づく瞬間が訪れることがあります。
第3段階は言葉で説明できない境地
第3段階の「腑に落ちる」は、言葉で説明するのが非常に難しい境地です。 努力して理解しようとしても無理で、むしろ自然体でいるときに「ふと分かる」ことが多いのです。
「分かっているつもりだったことが、実は全く分かっていなかった」
ここに到達すると、それまでの「分かった気」でいた自分に気づきます。
自分で体験するしかない
「じゃあ、分かっている人がもっと深く教えてくれればいいじゃないか」と思うかもしれません。 しかし、第3段階の理解は、言葉や文字で伝えきれません。
たとえば、美味しいラーメンを食べたとき、その感動を言葉だけで他の人に100%伝えるのは不可能です。 それと同じことなのです。
理解の本質は「体験」から始まる
結局のところ、自分で体験し、吸収することが理解の本質に至る唯一の方法です。