ドルコスト平均法という長期投資の手法がある。
「定額購入法」とも言われ、
昔から、最も成功率の高い手法の一つと言われている。
やり方は実に単純。
毎月同じ額を同じものに投資し続けるだけだ。
だが「単純」ではあるが、
「簡単」というわけではない。
それどころか、下手に始めると必ずマイナスで終わってしまう投資法でもある。
ここに、私が作った長期投資のシミュレーターがある。
http://zamza.com/worktest/stock/simu/index.php
例えば、2000年1月から長期投資を開始したパターンを見てみよう。
まずは、
「日経平均」
「給与額の1/10」
「2000年4月~2021年3月まで」
を選んで、「計算」ボタンをクリックしてみよう。
これで、
2000年4月から2021年3月まで
毎月給与の1/10を、
日経平均連動型の投資信託に投資する、
という長期投資のシミュレーションになる。
結果は、
期間は21年間
587万円の投資に対して、結果は1383万円!
795万円の利益だ!
ここだけ見れば、「素晴らしい!」となるだろう。
※ここからは、自分がその時をリアルタイムに経験しているイメージで見ていって欲しい。
では、投資を開始してみよう。
2000年1月開始時からいきなり、何十ヶ月もの間マイナスが続く。
2003年3月などは、投資総額67万円に対して、-19万円という状態だ。
プラスが見えてくるのは、なんと開始からおよそ4年後!
2004年2月からようやくプラスが続きだす。
そして、少しの上下はあれど、利益は順調に増えていく。
2007年6月には、173万円の投資に対して、利益はなんと93万円だ!
このころは笑いが止まらないだろう。
しかし、そこをピークとして利益は減り続ける。
どこまで減るのか。マイナスになってしまうのではないかと怯え続けるだろう。
そして、2008年8月にリーマンショックが起きる。
それまでプラスだったものが、一気に反転。
損失がどんどん膨らみ、なんと2011年11月には、
投資総額301万円に対して、-58万円にもなる。
10年間頑張って投資を続けてきたのに!
このリーマンショックにより、あなたの資産は、
2008年8月から2012年11月まで4年以上マイナスが続くことになってしまう。
しかし、これを耐え抜いたあなたは、その後のアベノミクス効果により、
株価はプラスに反転!
この後どうなるかはまだわからないが、
2021年3月末時点だと、
21年間の投資総額655万円(配当金込み)に対して、
結果は1451万円!
利益がなんと795万円!
我慢し続けて良かった良かった
・・・というわけではない。
株をやっていると、「塩漬け」と言って、
マイナスになっている株を何年もの間放置し続ける人もいる。
このとき、株価のマイナスに対しては麻痺してくるので、
「無かったこと」「忘れてしまおう」と、意外と開き直っている人が多いのだ。
しかし、ドルコスト平均法の場合、損失がどんどん膨らんでいるときでも、同じ額を投資し続けなければならない。
例えば、300万円投資しているのに、損失が150万円になっているとする。
その状態でも、投資し続けなければならない。
そして、投資してもどんどんマイナスが膨らんでいく時期もある。
このときは、投資すればするほど、マイナスはどんどん大きくなっていく。
これは相当なストレスだ。
ここで投資したことを激しく後悔し、
マイナスのまま投資から撤退してしまう人が多い。
しかし、このときの投資があるから、株価が戻った時に大きなプラスになるのだ。
理屈で言うとその通りなのだが、
実際に行動する場合は大きなブロックがある。
ドルコスト平均法を開始する上で大事なことは、
そうなったときの覚悟を決めておくことだ。
例えば、今から20年間ドルコスト平均法をするとして、
20年の間には、何度かの大きな金融危機が訪れるだろう。
その度、株価は大きく下落する。
そうなったとき、覚悟がないと、
「必ずプラスになる時が来るんだ」と頭でわかっていたとしても、
投資を続けることが出来ない。
投資してもしてもマイナスと言う状態が年間続くと、メンタルも相当やられてくる。
そして、家族の反対もある。
例えば1000万円投資して、400万円のマイナスになっているとする。
そして株価の減少はいつ終わるかわからないぐらい続いているとなると、
あなたの家族はこう言ってくるかもしれない。
「一旦投資を中止したら?」
「これ以上悪くならないうちにもう止めて!」
このとき、明確に反論しても、家族の間に亀裂ができてしまうかもしれない。
長期投資をする場合は、先程言った「覚悟」を、家族にも伝えておくことが必要なのだ。
また、ドルコスト平均法による長期投資は、
「プラスのときでないと引き落とせない貯金」
なのだ。
だから、仮にリーマン・ショックなどのときでも、
このお金は切り崩してはいけない。
逆に言えば、そのお金が無くても生活に支障がない余剰資金でやる必要がある。
これらをまとめると、
・ドルコスト平均法(定額購入法)は成功率の高い長期投資法
・マイナスになっても投資し続けるという覚悟が必要
・プラスになっているときしか終了できない
・余剰資金でやること
ということになる。
短期投資も長期投資も、最も重要なのは、
自分のルールを守って投資する
ということ。
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