同じ条件のとき、必ず同じ結果が出るのは科学。
株のテクニカル分析には、
「○○の条件のときは上昇する」
というものがあるけど、あれは科学ではない。
「そうなる傾向が50%より多い」だけで100%ではないのだ。
だから、テクニカル分析にそって投資するなら、必ず「外れたらこうする」という想定をしておかねばならない。
そして最も大事なのは、テクニカル分析が役立つのは平常時のみ、という点だ。
例えば、
『丁字路に追い詰められると70%の人間が左に曲がる』
という実験結果がある。
「この人はどちらに曲がるでしょうか?」
という賭けがあったなら、左に賭け続ければ70%勝つという計算になる。
ただし、この法則が成り立つのは平常時のみ。
もしも、左側の道路にライオンが居たり、がけ崩れが起きていたらどうだろうか。
大半の人は右に曲がるだろう。
他にも、極端に人数が少ないときや、逆に多すぎるときなども、法則は成り立たない。
人数が少なければ、10人中10人とも右に曲がることはあるだろうし、
多すぎるときは、最初の100人が意図的に一斉に右に曲がれば、あとに続く人たちも右に曲がるだろう。
要は、経験則に基づく法則が機能するのは、
あくまで「平常時」のみであって、
異常事態のときには経験則を当てにしてはいけないということだ。
異常事態のときには、テクニカル投資をしてはいけない。
おとなしくお茶でも飲んで休んでおくほうが良い。